remcat: 研究資料集

(TANAKA Sigeto)

妊娠先行型結婚にみる夫婦関係と夫婦出生力の状況

date: 2013-09-07 13:20-16:30
is: テーマセッション (1) 夫婦の出生力低下をめぐって
loco: 静岡大学 静岡キャンパス 共通教育B棟301
by: 永田夏来(兵庫教育大学
title: 妊娠先行型結婚にみる夫婦関係と夫婦出生力の状況
data: 内閣府経済社会総合研究所少子化と夫婦の生活環境に関する意識調査」
method: 「結婚のきっかけ」として「子供ができた」を選択した男女を妊娠先行型結婚、選択しなかった男女を通常結婚としたうえで、それぞれの、結婚時の年齢、出会ってから結婚するまでの期間、結婚時の職業、最終学歴、夫婦関係満足度、経済状況、理想の子ども数について比較
description: 2年程度の交際期間を経て女性が20歳代前半、男性が20代で妊娠をきっかけに結婚するケースを典型のひとつとみなすことができる……通常結婚の男性は専門職や事務職、販売サービス職が多いのに対し、妊娠先行型結婚は販売サービス職、現場労働が目立っている。女性も同様で、販売サービス系や工場など現場労働に従事する者が妊娠先行型結婚においては多い傾向がわかった。こうした結果は収入や最終学歴とも連動しており、通常結婚に比べて妊娠先行型結婚は学歴が低く、経済状況もふるわない……妊娠先行型結婚経験者における夫婦関係や家族に対する満足度は通常結婚とそれほど大きな差はなく、むしろ子供をさらに持ちたいという出生意欲が高い状況にある。妊娠先行型結婚に「乗り越えるべき課題の多い」「不幸」があるとするならば、それは妊娠をきっかけに結婚していることではなく、学歴やキャリアパスといった労働の問題と全般と結び付けた議論がなされるべき
source: {http://www.wdc-jp.com/jsfs/conf/2013/documents/youshi1.pdf} 『第23回 日本家族社会学会大会 報告要旨』(2013-09-07,08 静岡大学)
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