remcat: 研究資料集

(TANAKA Sigeto)

厚生労働省「平成30年1月分調査 第一種事業所部分入替え指定予定事業所について」(2019-03-19) テキスト

今年3月19日の尾辻かな子 (衆議院議員) サイト記事から:

3月18日の参議院予算委員会で石橋通宏参議院議員が提出を求めていた毎月勤労統計におけるローテーションサンプリングによる抽出の調整が難航している内容の文書が理事会に提出されました。
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尾辻かな子 (2019-03-19)「厚労省提出文書「平成30年1月分調査 第一種事業所部分入替え指定予定事業所について」等」

https://otsuji.club/blog/?p=1062

これらの文書は

でもとりあげられました。

ここで公開されている厚生労働省提出文書のうち、「21平成29年7月13日付け文書(「平成30年1月分調査 第一種事業所部分入替え指定予定事業所について」)について1(3月19日提出)」 を文字おこししました。文字認識ソフトで変換したあと目視で簡単に直しただけなので、いろいろまちがってる可能性があります。

全6ページのPDFファイルです。

まず「平成31年3月19日」付の説明が1ページあります。

平成31年3月19日
厚 生 労 働 省
 
平成29年7月13日付け文書(「平成30年1月分調査 第一種事業所部分入替え指定予定事業所について」)について

 
標記文書を作成した者に聞き取りを行った結果は、以下の通りであった。
 
〇 当該文書は、当時の毎月勤労統計担当の室長(雇用・賃金福祉統計室長)が、平成30年1月の調査対象事業所の入替えに向けた抽出作業を終えた際に、抽出結果を総括するものとして作成したものである。
 
〇 この抽出作業は、第一種事業所での初めてのローテーション・サンプリング導入に伴うものであったため、今後の課題等も含め、来年以降の作業の参考となるように室内での備忘録という意味合いで作ったもので、何らかの業務の指示を出したものではない。
 
 本件について、当時の部下数名からも聞き取りを行ったところ、おおむね同様の認識であった。

2-3ページは電子メールの文面です。塗りつぶされている部分は、■ で表しました。

■■ ■■ (■■■■■■-■■■■■)
差出人: ■■■■ (■■■■ ■■■)
送信日時: 2017年7月13日木曜日16:03
宛先: ■■ ■■ (■■■■ ■■■); ■■ ■■ (■■■■ ■■■); ■■ ■■ (■■■■ ■■■); ■■ ■■ (■■■■ ■■■); ■■ ■■ (■■■■ ■■■); ■■ ■■ (■■■■ ■■■); ■■ ■■ (■■■■ ■■■); ■■ ■■ (■■■■ ■■■); ■■ ■■ (■■■■ ■■■); ■■ ■■ (■■■■ ■■■); ■■ ■■ (■■■■ ■■■) ■■ ■■ (■■■■ ■■■); ■■ ■■ (■■■■ ■■■)
CC: ■■■■ (■■■■ ■■■); ■■ ■■ (■■■■ ■■■)
件名: 第一種事業所部分入替えにおける指定予定事業所の抽出(平成30年1月分調査)


各位
 
お世話になっております。
 
第一種事業所部分入替えにおける指定予定事業新教(平成30年1月分調査)について、
下記添付ファイルのとおり決定いたしましたのでご連絡いたします(下記添付ファイルの
2頁目の真ん中「今回 今回抽出+2年延長」)。
なお、あくまでも「指定予定事業所数」のため、今後の準備調査において減少することが
予想され、実際の指定数とは異なります。
〔Word アイコン〕
平成30年1月分部
分入替え指定予...
 
よろしくお願いいたします。
 
***********************************
厚生労働省 政策統括官付参事官付
雇用・賃金福祉統計室
毎勤第三係 ■■ ■■
電話 03-5253-1111 (内線 ■■■)
直通 03-3595-3145
FAX 03-3502-5396
E-mail: ■■■■-■■■@mhlw.go.jp
***********************************

ここから下は別のメールで、おそらく上のメールで引用されていたもの。

From: ■■■■ (■■■■-■■■)
Sent: Thursday, July 13, 2017 3:12 PM
To: ■■ ■■ (■■■■-■■■)
Subject: 【機密性2】指定予定事業所の抽出
 
【機密性2】
■■■■
 
昨日の抽出率案0712で抽出した結果で進めてください。
支障があったら言って下さい。
 
簡単な概要ペーパー
〔Word アイコン〕
平成30年1月分部
分入替え指定予...
 
今後の課題
〇1分の1にしている500人以上増に伴う増加は、限界。
大阪や神奈川は4割くらいが500人以上で、東京をはるかに上回ります。
 
〇組別の数のバランス
(理由はわからないが、2年延長事業所の割合の多い産業、規模区分が結構あった。こういうところは普通にあてると、
結果的に数が増えます。)
 
〇上の課題とも関連するが、産業区分も考えたいところ。製造業中分類原則は、限界。三次産業も、区分けを工夫の余地があるのでは。
 
より詳しい状況は、まとめます。
次は検討に使ったデータの一部。ご参考までに。
〔Excel アイコン〕
指定予定数検討
0712.xlsx
 
■■

4ページ以降は、たぶんメールに添付されていたファイル (下線付きであった個所は、強調 で表示):

0712抽出率

平成30年1月分調査 第一種事業所部分入替え指定予定事業所について
平成29年7月13日
〇母集団事業所(毎勤母集団ファイル=抽出フレーム)の状況
 事業所数は、前回抽出替え(27年1月)で使用したフレームに比べて6.8%、20232事業所増(減少した都道府県はない)
〇部分入替え用として、13396事業所を抽出
〇2年延長分を含めると23897事業所で、前回抽出替えにおいて指定予定とした23599事業所よりも338事業所増。
 なお、前回の最終指定数は21154事業所と、指定予定数の9割程度である。減少する理由は定かでない。
 事業所数の増加した県は、多くは、悉皆にしている500人以上事業所の増による。東京で行っている仕組みの導入が望まれるが、今後の課題。
 500人未満の区分の増が主因の県もある。山形、三重、滋賀などである。次のような事情があり、調整が難しい。
・理由がわからないが、2年延長の事業所数が前回指定予定数に接近。
・すでに全国調査と同じ抽出率まで下げている。(これ以上、下げられない)
 
 なお、今回は2分の1の部分入替えで、しかも、入れ替えたところを2年お願いする組027と3年お願いする組038をおおむね2:1の比で作らなくてはならない。そのため、前回と同じ抽出率で産業、事菓所規模、都道府県別に抽出すると、母集団数の少ない区分では、抽出数の理屈上の ‘期待値’ は2~3程度であっても、結果はゼロあるいは1事業所程度の抽出という区分が多発した(500人未満区分の約3000区分(=41産業×2規模×47件)のうち約250区分がそうなった)。
 2年延長だけとなると、31年には継続事業所の指標作成に支障をきたす恐れがある。
そのため、そのような区分は適宜、抽出率を大きくし、数事業所は当たるようにした(例えば逆数を4倍から2倍になど。逆数を1に近づける)。ただし、前回、1分の1でない区分を1分の1とすることはしなかった
 とはいえ、これを徹底すると、今度は指定予定数が多くなりすぎるので、結果的に0となる区分がかなり残った。
※全国調査の抽出率は、100-499の複合サービス業以外は変更しなかった。100-499の複合サービスは、母集団数が3倍近くなっており(222が842に。郵便局の扱いが変わったためか)、逆数を4から8とした。多くの県でも同様に下げている(逆数を増やした)。(今から考えるに8ではなく12としてもよかった。)

この後、5-6ページに数表が載っていますが、これは省略しました。