remcat: 研究資料集

(TANAKA Sigeto)

養子は「生物的親」の存在をどのようにマネジメントするか: 「生物的親」の定義と「生物的親」との交流を中心に

date: 2013-09-07 13:20-16:30
is: テーマセッション (2) 家族からの自由/家族への自由
loco: 静岡大学 静岡キャンパス 共通教育A棟201
by: 野辺陽子(神奈川県立保健福祉大学 非常勤講師)
title: 養子は「生物的親」の存在をどのようにマネジメントするか: 「生物的親」の定義と「生物的親」との交流を中心に
data: 「乳幼児の時に養子を引き取り、養親が養子に真実告知を行い、養子が成人後まで生物的親と交流がない」タイプの養子縁組に対象を絞り、養子が生物的親をどのように定義するのかを分析した。調査は2007 年8月〜2009年8月までの間に行った。調査対象者は養子縁組や里親制度をテーマにしたインターネットのソーシャルネットワークサービスを通じて得られた協力者や養子縁組の研究会や里親子支援のNPO を通して紹介された協力者である。
method: 「実親はあなたにとって家族/親ですか?」「家族/親だとすれば、その理由を、家族/親ではないとすれば、その理由を教えて下さい」「実親はあなたにとってどんな存在ですか」と質問した。
fact: 成人後に生物的親と対面したケースと対面していないケースとで異なる傾向がみられた。生物的親と対面していないケースでは生物的親を「他人」、生物的親と再会したケースでは「『親』『家族』ではない何か」として位置付けていた。当事者は自分のリアリティに合わせて「DNA レベルの仲間」という新たなカテゴリーを創出していた
source: {http://www.wdc-jp.com/jsfs/conf/2013/documents/youshi1.pdf} 『第23回 日本家族社会学会大会 報告要旨』(2013-09-07,08 静岡大学)
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