remcat: 研究資料集

(TANAKA Sigeto)

STOP! 自治体の道徳PR事業: 愛媛県・まじめえひめプロジェクトへの抗議―緊急報告と、使用された「統計」の検証 (2/2 東京)〈連続勉強会・第5回:「国難」のなかのわたしたちのからだ〉

介護の美徳化、セクハラ動画配信などで話題を呼んだ愛媛県「まじめえひめ」プロジェクト、そもそも、これは公権力による県民への道徳教育では?と、「高校保健・副教材の使用中止・回収を求める会」でも、統計の問題を中心に抗議を始めました。
その報告会・勉強会を、連続勉強会第5回目として開催します。特に自治体、行政関連の方々、ぜひご参加ください。

〈連続勉強会「国難」のなかのわたしたちのからだ:第5回〉STOP!自治体の道徳PR事業: 愛媛県・まじめえひめプロジェクトへの抗議――緊急報告と、使用された「統計」の検証

愛媛県は昨年4月から、「まじめえひめ」プロジェクトを開始しました。同県の「県民性」を「まじめ」と規定し、積極的に発信していくものです。すでに統計の誤りと盗用問題、長時間介護の美徳化、セクハラ動画の配信などに批判が起きていますが、この事業は自治体PRの名を借りた県民への「道徳教育」プロジェクトともいえ、とても危ない動きです。その一環である「県民動画」では、頑張らないものは「淘汰」といった表現まで発信されています。

官公庁が特定の政策を進めるとき、それを正当化する根拠の一つが統計です。だからこそ統計が歪められ、悪用されることも。政策と統計の危うい関係や市民のリテラシーについて愛媛を事例に探ります。

日時
2020年2月2日(日) 14:00 - 16:30
会場
渋谷男女平等・ダイバーシティセンター<アイリス> (東京都渋谷区文化総合センター大和田8階・渋谷駅西口徒歩5分) http://www.shibu-cul.jp
参加費
500円(学生・非正規雇用の方などは300円)
申込み
準備の都合上、なるべく下記へお申込みをお願いします。当日参加も可。

プログラム

  • 報告1.西山千恵子・田中重人:愛媛県への抗議文――経緯と問題、県の対応
  • 報告2.高橋さきの:「県民性」をめぐって――「血液型」そして「淘汰」
  • フロア討議

主催者・連絡先等

主催: 高校保健・副教材の使用中止・回収を求める会
申込み・問合せ先: stopkyouzai * gmail.com (* を @ に変更してお送りください)

共催: リプロダクティブ・ライツと健康法研究会、レインボー・アクション
協力: 女政のえん

連続勉強会について

「高校保健・副教材の使用中止と回収を求める会」https://fukukyozai.jimdo.com は「妊娠のしやすさは22歳がピーク」等、科学的根拠に乏しい情報を掲載した高校副教材「健康な生活を送るために(平成27年度版)」の使用中止・回収を求めて2015年に発足しました。2017年には 論創社から『文科省/高校「妊活」教材の嘘』 (西山千恵子・柘植あづみ編) を刊行 しています。

連続勉強会「「国難」のなかのわたしたちのからだ」(第1回, 第2回, 第3回, 第4回) は、このような学校教育への介入をふくめた「少子化対策」にかかわる情報を検討、吟味していく場として2018年に立ち上げたものです。