remcat: 研究資料集

(TANAKA Sigeto)

結婚と離婚の地域性: 試験婚の2つのタイプ

date: 2013-09-07 10:00-12:00
is: 自由報告(1) 家族制度
loco: 静岡大学 静岡キャンパス 共通教育A棟103
by: 加藤 彰彦(明治大学
title: 結婚と離婚の地域性: 試験婚の2つのタイプ
description: 離婚率は19世紀末に急落した後、1 世紀近く低水準で推移し、その地理的分布も不明瞭になったが、1990 年代の急上昇によって、再び明確な――しかし過去とは正反対の西高東低の――地理的コントラストを示すようになった……NFRJ-S01 調査データを用いて離婚のハザード・モデルを推定すると、離婚率反転のメカニズムが浮かび上がる:(1)夫方同居には強力な離婚抑制効果がある;(2)逆に自営業は離婚を強く促進する;(3)これらの特徴は東日本においてより強い。農家などの自営層においては2 つの要因が同時に働くことが多いが、夫方同居であっても雇用者家庭であれば(1)の要因のみが働くことになる。自営層が衰退した今日において、単世帯型直系家族が色濃く分布する東北日本において離婚率が低いのはそのためである。
data: NFRJ-S01
source: {http://www.wdc-jp.com/jsfs/conf/2013/documents/youshi1.pdf} 『第23回 日本家族社会学会大会 報告要旨』(2013-09-07,08 静岡大学)
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